沖縄の浜下り(はまうい)のお供え物☆海へ行く前の拝み方

沖縄の浜下り(はまうい)のお供え物☆海へ行く前の拝み方

浜下り(はまうい)は沖縄の桃(女の子)の節句…、家の女性が皆でお弁当(三月お重)を持参して、潮水で穢れを落とす行事ですよね。

沖縄では家族で行く行楽行事へと変化しつつあるものの、現代まで続く旧暦行事のひとつですが、意外にも、家庭で浜下り(はまうい)の拝みを捧げてから出掛けるお家は少なくなりました。

せっかく浜下り(はまうい)を行うなら、神様へも拝んで儀礼を行いたいですよね。旧暦3月3日は新暦2019年は4月7日の日曜日♪

そこで今日は、沖縄の旧暦3月3日に行う浜下り(はまうい)のお出かけ前、お家での拝み方をお伝えします。

沖縄の浜下り(はまうい)のお供え物☆
海へ行く前の拝み方

浜下り(はまうい)のウサギムン(お供え物)

冒頭でもお伝えしたように、今ではすっかり家族の行楽行事に変化している浜下り(はまうい)です。

昔ながらの風習では「三月お重」を持って行きますが、現代では運動会などと同じような「行楽弁当」持参の家庭が多いですよね。

ですが、家庭でお出かけ前にヒヌカン・お仏壇へ拝みを行うのであれば、ぜひ準備してほしい「浜下り(はまうい)のウサギムン(お供え物)」があります。

【 浜下り(はまうい)と言えば、フーチムチ 】

★ 浜下り(はまうい)でヒヌカン(火の神)とお仏壇へお供えするウサギムン(お供え物)は、「フーチムチ(よもぎ餅)」です。

・ 三月お重ではフーチムチ(よもぎ餅)の重、小麦粉を揚げた「三月菓子」の重がありますが、ヒヌカンとお仏壇へは、フーチムチ(よもぎ餅)のみで充分です。

最近はフーチムチ(よもぎ餅)は買ってしまいますよね。沖縄ではCMで歌が頭に残る「花風」のお餅が多い?かもしれません。

近所で美味しいと評判の(*^_^*)「徳之島フーチムチ」は前回の「三月お重」の記事でもお伝えしました。コチラもぜひ、参考にしてください♪

★ 浜下り(はまうい)のお弁当☆「三月お重」と「三月菓子」

沖縄言葉は地域によってさまざまですよね、糸満南部では「フーチムチ」が多いように感じますが、「フェチムチ」「フェチモチ」などの言い方もあります。

ヒヌカン、お仏壇への供え方

「供え方」と言っても、普段通り、何かを気張ることはないのです♪お皿にフーチムチ(よもぎ餅)を五個ほど盛り付け、丸膳(が多いですね…)に配膳してお出ししてください。

沖縄では「奇数個」は大事です。地域によっては偶数は忌み嫌う方々もいますので、五個が難しければ三個の奇数個で供えます。

【 浜下り(はまうい)でのウサギムン(お供え物) 】

① ヒヌカン

・ 基本のお供え物 … お酒・ミジトゥ(水)・塩・供え葉(クロトンやチャーギなど)

・ お皿に五個ほど盛りつけたフーチムチ(よもぎ餅)のお皿、丸膳に配膳して出す。

※ ヒラウコー(平線香=沖縄線香)はタヒラ半(二枚半=日本線香12本+3本)

② お仏壇

・ 基本のお供え物 … お酒(三段目中央に一杯)・ウチャトゥ(お茶)左右に二杯(お酒の両脇)、供え花(菊など)をイフェー(位牌)の両脇に左右一対

・ お皿に五個ほど盛りつけたフーチムチ(よもぎ餅)のお皿を丸膳に配膳し、お箸を添えて出す。

※ ヒラウコー(平線香=沖縄線香)はタヒラ(二枚=日本線香12本)

他の御願事でも言える風習ですが、神様へ捧げるヒヌカン(火の神)のウサギムンはお箸は添えず、お供えします。一方、御先祖様であるお仏壇へは、お箸を添えてお出しするのが一般的です。

浜下り(はまうい)での拝みの言葉

浜下り(はまうい)では、娘が今日も元気で過ごしていることをヒヌカン、お仏壇にお伝えして感謝を伝え、これからも見守ってくださるように祈願します。

【 浜下り(はまうい)、拝みの言葉 】

① ヒヌカン

「ウートゥートゥー ヒヌカンガナシー(火の神様)

お蔭様で今年も、本日無事に三月三日の浜下り(はまうい)の日を迎えることができました。

家の娘も皆、元気で健やかに大きくなっています。ありがとうございます

どうぞ、これからも元気に健やかに過ごすことができますよう、お見守りください。」

② お仏壇

「ウートゥートゥー ウヤフジガナシー(御先祖様)、本日は三月三日、浜下り(はまうい)の日でございます。

皆さまのお陰で無事に今日の日を迎えることができました、ありがとうございます。

どうぞこれからも、家族みな元気で健やかに過ごすことができますように…、ミーマンティー ウタビミスーリー(見守っていてください)、ウートゥートゥー」

家の最も年の高い女性が中心となって拝むのが一般的です。

浜辺では手足を潮水に浸して穢れを落とし、潮水を中指の腹に付けて、子ども達の眉間に「ちょん、ちょん、ちょん」と三回、タップするように付けてくださいね。

※ これを「ミジナディ(水撫で)」と言います。

いかがでしたでしょうか、今日は旧暦3月3日の浜下り(はまうい)、浜辺へのお出掛け前の、ヒヌカンとお仏壇への拝み方ウサギムン(お供え物)をお伝えしました。

旧暦3月3日は、2019年の新暦では4月7日日曜日で、もうすぐです♪

フーチムチは今では購入する家庭が多いですが、お家でも作ることができます。フーチ(よもぎ)は葉だけをミキサーに掛ければOKです。

おもちはもち粉400gに対して水180mlお砂糖は200gなら、ミキサーに掛けたフーチ(よもぎ)を200gほど混ぜこねてください。蒸す時間は40分ほどが目安です。

【 沖縄の浜下り(はまうい)に関する記事 】

沖縄の浜下り(はまうい)のお供え物☆海へ行く前の拝み方
沖縄の浜下り(はまうい)☆おすすめ3つの潮干狩り海岸
浜下り(はまうい)のお弁当☆「三月お重」と「三月菓子」

まとめ

浜下り(はまうい)、家での拝み方

・ウサギムンはフーチムチ
・五個をお皿に並べ、供える
・今日が浜下りであることを伝える
・家族の健康を伝え感謝する
・これからのお見守りを祈願する
・浜辺では潮水に手足を浸す
・子どもには指腹で眉間に潮水を付ける
・フーチムチも案外簡単に手作りできる