浜下り(はまうい)のお弁当☆「三月お重」と「三月菓子」
浜下り(はまうい)は旧暦3月3日に行う、沖縄の女の子の節句です。全国的にも新暦ですが3月3日には、女の子の節句「お雛様」がありますよね。
全国的なお雛様はお内裏様とお雛様を飾りますが、沖縄では家の女性が皆で浜(海岸)へ下り、潮水に手足を浸して、「潮」で穢れを落とします。
今ではピクニック弁当を持参するお家がほとんどですが、その昔にはお重に詰めた「三月お重」を浜下り(はまうい)に持参しました。
そこで今日は、浜下り(はまうい)に持参する「三月お重」と「三月菓子」について、「三月菓子」のレシピまでお伝えします。
浜下り(はまうい)のお弁当☆
「三月お重」と「三月菓子」
2019年の浜下り(はまうい)
現代では全国的には年中行事が新暦で行われていますが、沖縄では旧正月と同じく、一年の行事は旧暦で行います。全国的な新暦行事と、沖縄の旧暦行事と、両方とも行う家庭が多いのではないでしょうか。
先日新暦3月3日のお雛様が終わったばかりですが、沖縄の旧暦3月3日はこれからです♪
【 2019年の浜下り(はまうい) 】
☆ 旧暦3月3日は、新暦2019年では4月7日日曜日!干満の差が激しい大潮ですので、干潮時に潮が大きく引くため、潮干狩りには向いていますね。
・ 潮の干満カレンダーで満潮・干潮を見てみると、この日の満潮が8:13と20:42、干潮が2:10と14:29、干潮時を狙っていけば、潮干狩りが楽しめます。
沖縄でおすすめの浜下り(はまうい)スポットと言えば…、子宝や恋愛祈願スポットでもある瀬長島や、北部では屋我地海岸、泡瀬ビジュルの霊石も近所にある、泡瀬海岸などでしょうか。
行き方など詳しく、また別記事でお伝えしていきます。
昔ながらのお弁当「三月お重」
その昔の沖縄では、この浜下り(はまうい)は家庭の女性だけの行事でした。朝から女性達がお弁当を作ってお重に詰め、海岸で手足を浸しながら一日中楽しみ、お弁当をいただきました。
お弁当は女の子の節句の習わしに沿った内容で、おかずは紅白のかまぼこや卵、お花なども飾って、女の子らしい可愛らしいおかず重を、家々で作ります。
【 浜下り(はまうい)の「三月お重」 】
☆ 浜下り(はまうい)の三月お重は、四段からなっています。そして、沖縄では浜下り(はまうい)と言えば、「フーチムチ(よもぎ餅)」です。
① 一段目 … おかず重
おめでたいおかずを詰めます。昆布の煮付けや紅白かまぼこ、華やかに可愛く仕上げるために、花いかや紅梅玉子、紅白のジーマーミー(お豆)も好まれました。
② 二段目 … お赤飯
お赤飯は外で食べやすいよう、おにぎりにします。持ちやすくするために、葉っぱなどを巻くお家もありました。縁起良く奇数個詰めます。
③ 三段目 … フーチムチ(よもぎ餅)
沖縄の御願行事では、お餅重は欠かせませんよね。浜下り(はまうい)ではフーチムチ(よもぎ餅)で、きなこをまぶした餡入りが多いです。奇数個詰めてください。
④ 四段目 … サングァッチグァーシ(三月菓子)
三月菓子は今で言うところの「ドーナツ棒」でしょうか。小麦粉とお砂糖、玉子で作った生地を揚げた、簡単な揚げ菓子です。三本の飾り切りが入っているのが特徴です。
…フーチムチ(よもぎ餅)は手作りをすることもできますが、今でもスーパーなどで販売しているので、購入して用意する家庭が多いのではないでしょうか。
どこでもありますが、徳之島のフーチムチが美味しい!なんてお話も聞きます♪
サングァッチグァーシ(三月菓子)も作るのは簡単ですが、この時期になると「三月菓子」として販売もしていますよね(マルキヨ製菓など)。沖縄の観光菓子屋さんなどでも見掛ける「棒菓子」「ドーナツ棒」などを詰める様子も多く見受けます。
サングァッチグァーシ(三月菓子)の作り方
「作り方」と言っても、小麦粉とお砂糖と玉子の生地を長方形に形作り、二本の飾り切り目を包丁で付けて、揚げる…と言うだけです(*^_^*)
今ではホットケーキミックスやスコーンミックスなど、市販の粉を使う話も良く聞きます。
【 浜下り(はまうい)の三月菓子レシピ 】
☆ 材料 ☆
・小麦粉 400g
・玉子 3個
・砂糖 200g
・サラダ油 大さじ1ほど…なんですが、ベーキングパウダー(少々…小さじで半分程度)を入れるとよりフワッと美味しいです♪
・打ち粉
・揚げ油
☆ 作り方 ☆
① ボウルに玉子・砂糖を入れて泡立て器でまぜますが、三月菓子は「泡立てません」♪さっくりと混ぜ合わせるように20回位…、まぜてください。
② しっかりとまざった頃に、サラダ油を加えて、さらに簡単にまぜます。
③ ここに小麦粉を投入!よりキメの細かい三月菓子にするには、網などで粉を振るいながらいれるとバッチリです♪
④ ここでも「さっくりと切るように」ヘラなどでまぜながら、生地をまとめていきます。
⑤ 生地がまとまったら、ラップにくるんで冷蔵庫で30分以上休ませます。
⑥ 三月菓子を形作りますが、その前にまとまった生地を3等分ほどに分け、小分けに作って行くとスムーズです。
⑦ 形は長方形(横長)で「3cm×6cmくらい」が目安ですが、これは目分量で問題ありません。最後に横に二本、包丁で軽く切れ目を入れて模様を付けてください。
⑧ 生地を揚げていきます。揚げ油の温度は160度~170度ほどが目安で、焦らずゆっくり挙げてください。浮き上がったらひっくり返すと、香ばしい色目になります♪
…以上で完成です!打ち粉は三月菓子の形を作る時に、まな板に打ち粉を振ったり、生地に振ったりしてください(*^_^*)
ベーキングパウダーは小麦粉に合わせ入れて振るえば大丈夫です。
浜下り(はまうい)の三月お重では、これを前項でお伝えしたように、たっぷり!一段全てを使って詰めちゃいますが…、最近では三段お重にして、フーチムチと半々にしている様子も見受けます。
【 沖縄の浜下り(はまうい)に関する記事 】
・沖縄の浜下り(はまうい)のお供え物☆海へ行く前の拝み方
・沖縄の浜下り(はまうい)☆おすすめ3つの潮干狩り海岸
・浜下り(はまうい)のお弁当☆「三月お重」と「三月菓子」
※ リンクがない記事はアップ次第貼りますので、楽しみにお待ちください♪
いかがでしたでしょうか、今日は沖縄の浜下り(はまうい)に持参する、昔ながらの「三月お重(サングァッチウジュウ)」と、「三月菓子(サングァッチグァーシー)」についてお伝えしました。
三月お重は昔ながらの慣習としては四段ですが、大きな儀式がある訳でもないので、気楽に詰めていただければ問題ありません。
フーチムチ(よもぎ餅)と三月菓子(サングァッチグァーシー)をまとめてももちろん良いですし、人数にあわせて楽しむつもりで作ってみてください♪
ちなみに「三月お重」自体が、昔ながらの公設市場などへ行くと、販売していることもあります。ぜひ、色鮮やかに楽しんでみてください♪
まとめ
浜下り(はまうい)の三月お重とは
・浜下りは沖縄の桃の節句
・浜下りは皆で海岸へ行く
・海岸へ持参するお重が「三月お重」
・三月お重は四段から成る
・一段目はおかず、二段目は赤飯おにぎり
・三段目はフーチムチ(よもぎ餅)
・四段目は三月菓子
・三月菓子は簡単な小麦粉の揚げ菓子
・三月菓子の特徴は二本の飾り切り