【沖縄旧暦カレンダー】旧暦二月☆春の彼岸や二月ウマチー

【沖縄旧暦カレンダー】旧暦二月☆春の彼岸や二月ウマチー

沖縄の旧暦二月には、全国的にもお墓参りに行く春のお彼岸はもちろん、「ニングァッチウマチー(二月ウマチー)」や「シマクサラシ(シマクサラサー)」がありますよね。

ニングァッチウマチーはもともとは収穫祈願の行事ですが、現代では集落や門中行事として見ることができます。

旧暦二月は新暦2019年では3月7日~4月4日!もうすぐです。そこで今日は、沖縄の旧暦カレンダーと共に、旧暦二月の年中行事をお伝えします。ぜひ、参考にしてください♪

【沖縄旧暦カレンダー】旧暦二月☆
春の彼岸や二月ウマチー

沖縄、旧暦二月の年中行事

旧正月明けでホッとする時期ではありますが、旧暦二月も昔ながらの年中行事が多いです。

ただ地域や門中、家庭によってさまざまに違いがある行事が多く、例えばシマクサラシは沖縄の集落行事なのですが、旧暦行事が盛んな地域でのみ、見ることができます。

特に那覇市都心部では、「シマクサラシ」自体を知らない方々も、増えてきたのではないでしょうか。

【 沖縄旧暦カレンダー、二月 】

① 旧暦2月1日・新暦2019年3月7日(木)

・ チィタチの御願(ヒヌカン)※毎月行う、家庭を守るヒヌカンへの拝みです。

② 旧暦2月2日・新暦2019年3月8日(金)

・ トゥーティークー(土帝君)※土地神様へ感謝と一年の祈願を捧げる日です。

③ 旧暦2月1日~15日の上旬

・ シマクサラシ(シマクサラサー)※集落から悪疫を追い払う、悪疫払いの儀式です。

④ 旧暦2月15日・新暦2019年3月21日(日)

・ ジュウグニチの御願(ヒヌカン)※「チィタチの拝み」と同じく、毎月行う、家庭を守るヒヌカンへの拝みです。

⑤ 春分の日と前後三日の七日間・新暦2019年3月18日(月)~3月24日(日)

・ 春のお彼岸※彼岸の入り(2019年3月18日)以降は、お彼岸の拝みと共に、ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)を行う家庭もあります。

⑥ 旧暦2月15日(新暦2019年3月21日・日)

・ ニングァッチウマチー(二月ウマチー)※もともとは麦穂の豊作祈願が行われていました。

…以上が、沖縄の旧暦二月の主な行事です。ただし、離島地域では虫払いの儀式が行われる地域があります。例えば宮古島では旧暦二月の吉日に行う「虫精進」などです。

骨付き肉と「血」で悪疫払い「シマクサラシ」

古くから残るために独特で、驚く方々も多い沖縄の旧暦行事が「シマクサラシ(シマクサラサー)」です。

この行事は前述したように、集落から悪疫を追い払うために行われてきました。

【 沖縄の旧暦二月☆シマクサラシ 】

☆ 地域の人々…、特に父方の血族である門中の長が、家の「ビンシー(携帯用の拝みセット)」を持ち寄って、その集落のウガンジュ(拝所)で拝みます。

・ また、集落の境界線に「ヒジャイナー(左縄)」を張り巡らし、そこに骨付きの肉の塊をくくりつけるのが習わしです。

…これは骨付き肉の塊を悪霊・悪疫が嫌がるとされ、払いのけるために行われてきました。それぞれの家庭では、小枝に肉の血を付けたものを四隅に差して、悪疫を払います。

詳しくは別記事「沖縄の悪疫祓い「シマクサラシ」☆血と骨肉で祓う儀式」でお伝えしますので、コチラも楽しみにしていてください♪

二月ウマチー(ニングァッチウマチー)って?

沖縄の旧暦行事でよく見かける「ウマチー」、もともとは農耕の豊作祈願・感謝祭を表しています。二月・三月が麦の豊作祈願・感謝祭、五月・六月が稲の豊作祈願・感謝祭です。

さらに旧暦六月には「六月カシチー」と呼ばれるお米の感謝祭があります。

【 沖縄の旧暦二月☆二月ウマチー 】

☆ …と言っても、集落行事として現代まで残る「ウマチー」で最も盛んな時期は「五月ウマチー(グングワッチウマチー)」ではないでしょうか。

・ 昔ながらの風習が残る家庭では、ムートゥーヤー(宗家)のお仏壇に手を合わせに門中や親族が訪れ、ムートゥーヤーの家長は、地域の殿(トゥン)や御嶽に拝みます。

もともと「ウマチー」は、琉球王朝で大切に守られてきた農耕儀礼で、馬に乗って移動する、琉球王朝の神女「ノロ」を中心にして、王朝の役人が付き、行列を作っていました。

そのために、このウマチー行事が現代まで残る家系は琉球王朝家系に多い、とも言われています。

コチラも別記事「沖縄では「ウマチー」に大綱引き☆今に残る感謝祭とは」「【沖縄の御願】六月ウマチー、2018年は新暦7月27日!」などでお伝えしています。

 

いかがでしたでしょうか、今日は沖縄の旧暦二月の年中行事についてお伝えしました。ただ沖縄の旧暦二月の行事は、南部などの旧暦行事が今も残る地域に根付いているくらいです。

一方那覇市都心部では、新暦行事をメインに暮らす人々が増えましたが、よくよく聞くと、久米や首里近郊などの家々では、二月ウマチー(ニングァッチウマチー)などを大切に残している家庭も見られます。

さらにウマチーは神職の方々にも大切にされてきた行事で、地域や門中、各家庭での行事が少なくなってきた現代まで、神職の方々が地域の御嶽まで出向き、拝みを捧げてきました。

【 沖縄の旧暦二月に関する記事 】

秋のお彼岸、沖縄での拝み方☆本州とは違う習慣とは
トゥーティークー(土帝君)☆土地神様への感謝の拝み
「シマクサラシ」は沖縄の悪疫祓い☆血と骨肉で祓う儀式
・沖縄では「ウマチー」に大綱引き☆今に残る感謝祭とは
【沖縄の御願】六月ウマチー、2018年は新暦7月27日!

…などでお伝えしています。

※今後2019年度に合わせて更新する記事もあります♪また、まだアップしていない記事は、アップ次第リンクを貼りますので、楽しみにしていてください(*^_^*)

まとめ

沖縄の旧暦二月の年中行事

・旧暦2月1日(2019年3月7日)チィタチの御願
・旧暦2月2日(2019年3月8日)トゥーティークー
・旧暦2月1日~15日の上旬 シマクサラシ
・旧暦2月15日(2019年3月21日)ジュウグニチの御願
・2019年3月18日~24日 春のお彼岸
・2019年3月18日以降 ヤシチヌウグァン
・旧暦2月15日(2019年3月21日) 二月ウマチー