沖縄の信仰って?「ニライカナイ」や「アマミキヨ」とは | おきなわごころ、かみさまとの暮らし方

沖縄の信仰って?「ニライカナイ」や「アマミキヨ」とは

沖縄の信仰って?「ニライカナイ」や「アマミキヨ」とは

沖縄の信仰は、琉球王朝が明治時代まで続いていたため、全国的なものとは違いますよね。沖縄の信仰で全国的にも知られる言葉と言えば、「ニライカナイ」です。

「ニライカナイ」は言わば、「神々の住む国」なのですが、この神々の住む国の存在をよくよく理解していくと、沖縄の信仰や御願文化も分かってきます。

せっかく御願を行うなら、沖縄の信仰まで理解して心を込めて拝みたいですよね。そこで今日は、沖縄の信仰が分かる、ニライカナイについてお伝えします。


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沖縄の信仰って?
「ニライカナイ」や「アマミキヨ」とは

沖縄の信仰、「ニライカナイ」って?

沖縄ではひとつの信仰として、「ニライカナイ」をよく聞きますよね。ニライカナイは東の海…、沖縄は海に囲まれていますから、外国など他の大陸をイメージしますが、どうも違うのかもしれません。

【 沖縄の信仰、「ニライカナイ」 】

★ ニライカナイは海そのものではないでしょうか…。海の神様は「リュウグ(竜宮)」と言います。浦島太郎の竜宮城をイメージしますよね。

・ 沖縄では昔から漁業が盛んでした。魚やアーサ・貝…、あらゆる海の恵みが海からやってきたのです。

沖縄ではハーリー大会で知られるユッカヌヒーなど、多くの海の神様(リュウグ)への祈願が行われてきました。

沖縄の信仰、アマミキヨの伝説

もうひとつ、沖縄で神職を司る役割に女性が多いことが分かるのが、天帝の命を受けた「アマミキヨ」の伝説です。

実はニライカナイではなく、天にあるもうひとつの神の国「オホツガグラ」から来た女神なのですが、このアマミキヨが沖縄開闢の祖と言い伝えられてきました。

【 沖縄の信仰、アマミキヨの伝説 】

★ 一緒に沖縄へ降りた「シネリキヨ」と共に子どもを設け、子孫を増やしていきました。夫婦神ではあるのですが、主にアマミキヨの功労だと言われています。

・ そのためか琉球王朝では、神事を司る役割は「ノロ(祝女)」と呼ばれる女性でした。民衆の神事でも女性が多く、男性の神人「カミンチュ」もいますが、女性の神職である「ユタ」さんが有名です。

この「アマミキヨ」ですが、その他にも「アマミク」などとも呼ばれ、奄美大島でも同じようなアマミキヨの伝説が残っており、一説では「奄美」はアマミキヨが語源と言われています。

死者の魂はニライカナイへ

前項でお伝えしたように、琉球にはもうひとつの神々が住む天界の島「オホツカグラ」があります。ただこちらはどちらかと言えば琉球王朝の考え方で、「偉大なる神」として力を持つ神々だったようです。

一方、民衆の間で広がった天界が、海に存在する「ニライカナイ」だったようで、民衆に寄り添う存在でした。ですから、故人の魂もニライカナイへと帰ると信じられてきました。

【 沖縄の信仰、死者の魂 】

★ 死者の魂は死後も存在すると信じられてきた沖縄では、その魂が帰る場所がニライカナイでした。

・ そして沖縄の信仰では、死者の魂はニライカナイで、その家の守護神として生まれ変るとされ、「死者が亡くなってから七代目に守護神になる」と信じられています。

これが沖縄の祖霊信仰、御先祖様を神様とする由縁です。ちなみに「魂」にも独自の沖縄の信仰があります。こちらもお話すると長いので、また別の日にお伝えしますね。

※ただし、これは民衆の間で広がった沖縄の信仰です。琉球信仰の学者のなかには、死者の魂は交わらない「超自然の神々」の世界と言われてもいます。

届けられるものは、良いものばかりではない

このようにニライカナイは死者の魂が帰り、お仏壇やお墓を通して繋がって、お盆や清明祭では故人の魂がやってくる他、海の恵みを多く届ける竜宮城のような存在です。

けれどもニライカナイが届けるのは、恵み多きものだけではありません。害虫・疫虫と言った、災いも海を通して運んでくるとされてきました。

【 沖縄の信仰、害虫・疫虫 】

★ そのため沖縄では海の神様(リュウグ)への祈願だけではなく、害虫や疫虫払いの儀式を行う年中行事も数多く行われています。

・ 例えば、旧暦2月吉日に宮古や八重山地方で見られる旧暦行事、「虫精進」(八重山地方ではタカビ)や、旧暦四月十四・十五日に行う「アブシバレー」などもそのひとつです。

これらの旧暦行事では、田畑で取った害虫を草の船に乗せて、海へと流す儀礼があります。

ニライカナイは、神道の「常世国」?

ここまで知っていくと、沖縄の信仰は神道に通じるものがあることが分かります。民衆に広がったアミニズム文化と言えるのかもしれません。

【 沖縄の信仰に通じる、常世国 】

★ 神道で「常世国」と呼ばれる、神々が住む国があります。ここから人々は多くの恵みを受けて生きてきました。

・ この「常世国」が、ニライカナイの考え方ととても似ていることに気づきます。

 
 
いかがでしたでしょうか、今日は沖縄の信仰が分かってくる、「ニライカナイ」の存在を、女性神である「アマミキヨ(アマミク)」の伝説と共にお伝えしました。

沖縄では拝みを捧げる聖地「御嶽」がありますが、その多くが川や大樹、海と言った自然そのものを祀っています。また沖縄の信仰に祖霊信仰があるために、もともとは遠い御先祖様のお墓だった御嶽も特徴的です。

これは自然由来の神様を祀った御嶽を中心に、人々が暮らしがあったから…、今も沖縄では多くの人々が、祖霊を神様とし、神羅万象を神様として拝みを捧げています。

まとめ

ニライカナイに分かる、沖縄の信仰
・ニライカナイは海に存在する、神々の国
・アマミキヨが琉球開闢の女神
・沖縄では神事は代々女性が担ってきた
・死者の魂はニライカナイへ帰った
・七代後に死者の魂が守護神となる
・ニライカナイからは害虫・疫虫も運ばれた
・ニライカナイは神道の「常世国」に似ている


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