【沖縄の精霊】キジムナーじゃないよ、「キーヌシ」って? | おきなわごころ、かみさまとの暮らし方

【沖縄の精霊】キジムナーじゃないよ、「キーヌシ」って?

【沖縄の精霊】キジムナーじゃないよ、「キーヌシ」って?

「キーヌシ」は沖縄の樹木の精なのですが、「キジムナー」は知ってても、「キーヌシ」はピンと来ない人も多いですよね。

キジムナーもキーヌシも、沖縄に住む樹木の精ですが、キジムナーが子どもですばしっこく、元気に動き回るのに対して、キーヌシは木から出てこない、穏やかな性格です。

このキーヌシーは大樹に宿るのですが、宿った大樹の叫びを伝え、枯れるのを人々に伝える存在でもあるのだとか…。ちょっと気になりますよね。

そこで今日は、沖縄の大樹に宿る木の精霊、「キーヌシー」についてお話します。


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【沖縄の精霊】キジムナーじゃないよ、
「キーヌシ」って?

キジムナーとキーヌシーの違い

キーヌシが女神という訳ではありませんが…、まるで母と子!対照的な性格なので、私はいつも大樹であるキーヌシの周りをウロチョロする小僧のキジムナーをイメージします。花とミツバチのようでもありますよね。

キジムナーは木から木へと自由に動き回る存在ですが、キーヌシーは一本の大樹に宿ります。「ガジュマルの木の精霊」とも言われるように、主にガジュマルに宿ります。

【 キジムナーとキーヌシー 】

★ キジムナーは子どもの精霊、よくうーまくー(やんちゃ)坊主のような姿で描かれますが、キーヌシーはあまり描かれません

・ …と言うのも、キーヌシーは樹木からあまり出てこないからです。今まで、キーヌシーを見た人はあまりいない(音も姿も見せない)、と言われています。

キジムナーはいたずらっ子でやんちゃ坊主、よく人にいたずらをしたりちょっかいを出しては見つかっている精霊なので、有名ですよね。全国的に「キーヌシー」と言うと「木霊(こだま)」に例えられるのですが、木霊でもありません

★ ただ、一説ではキーヌシーを人間の姿にしたものがキジムナー、…とも言われています。

樹木の叫びを伝えるキーヌシー

キーヌシーは宿った樹木が苦しんでいると、同じように苦しみます

【 キーヌシーの苦しみ 】

★ キーヌシーが住まう森近くでは、時々、実際には倒れてもいないのに、真夜中に木が倒れる音がするとか…。これはキーヌシーの苦しみです。

・ この現象が起きると、数日もしない内に(二・三日で)キーヌシーの宿った大樹が枯れてしまいます。

そして人間が大樹を伐採する時には、かならず伐採する前にキーヌシーに拝み、報告しなければなりません。

キーヌシーの不在日

このキーヌシーですが、唯一不在になる日があります。それが「ムーチーの日」です。

【 キーヌシーの不在日、ムーチーの日 】

★ 「ムーチー」旧暦十二月八日に行われる、無病息災を祈願する沖縄の御願(拝み)行事です。鬼を追い払うために、お餅(ムーチー)をたくさん作り、そのいくつかに鉄を入れて供えます。

・ 地域によっては大樹になったガジュマルを伐採できる日は、この旧暦十二月八日のムーチーの日のみ、と言われています。

「シバクンジ」をするから出てこない?

一部の地域では、このキーヌシーは旧暦八月十日前後に行われる沖縄の御願行事、「シバクンジ」のために出てこない、とも言われます。

【 キーヌシーが嫌う、「シバクンジ」とは 】

★ 家の四隅や門などにシバを刺して悪しき物を追い払い家に侵入するのを防ぐ、いわゆる魔除け行事です。

・ キーヌシーは大樹(ガジュマル)の精霊で悪しき物ではないのですが…、シバが嫌いなのかもしれません。

 
 

いかがでしたでしょうか、今日は沖縄の大樹に宿る精霊「キーヌシー」について書いてみました。

家を建てたり火を燃やしたり…、木を伐採して便利に利用することの多い人々の暮らしです。謙虚に感謝し、最低限の木で足るを知って、キーヌシーに見守っていただける暮らしをしたいですよね。

実は今、このキーヌシの絵を描いていて、まだ描き途中の絵を今日は載せました。キーヌシーを女神として描いています。やっとお顔を表してくれました。また拝みに行きませう…。

これからも、キーヌシやキジムナー、それにまつわるお話をしながら、少しずつ描き上がっていく様子をお話するので、どうぞお見守りください。

まとめ

大樹の精霊「キーヌシー」とは
・キジムナーと違い、木の中にいる精霊
・数日で枯れる時、真夜中に木が倒れる音がする
・大樹を伐採する時は、キーヌシーに拝む
・ムーチーの日だけ大樹を伐採できる地域もある
・シバサシで魔除けをするから出てこない、という説もある


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