カジマヤーユーエーで長寿に感謝☆家族が祝う拝み方

カジマヤー

カジマヤーは沖縄の長寿祝い…、おじぃおばぁが華やかに飾り付けた車に乗って、集落を走る様子は有名ですよね。

正確には沖縄では数え年13歳を最初に、12年毎に訪れる「トゥシビー」の御願行事で、61歳までは厄年とされています。

61歳以降は長寿としてお祝い事になり、そのなかでも97歳の長寿を祝うカジマヤーは盛大!…とは言え、しっかり神様へも拝んで、感謝を伝えたいですよね。

そこで今日は、沖縄で行われる97歳の御願「カジマヤーユーエー」、家族が押さえる準備や拝み方をお伝えします。

カジマヤーユーエーで長寿に感謝☆
家族が祝う拝み方

2018年のカジマヤーユーエー

カジマヤーユーエーの年齢97歳にちなんで、旧暦九月七日がお祝いの日です。

【 2018年度のカジマヤーユーエー 】

☆ 新暦2018年のカジマヤーユーエーは、10月15日(月)!…ただ最近ではこの前後の休みの日に行う集落や家庭も多くなりました。

・ カジマヤーは「数え年で97歳」ですので、満では96歳に当たるおじぃおばぁがお祝いをします。

家族や親せき単位では、ホテルを借りてお祝いパーティをしたりしますが、全国的に有名なカジマヤーユーエーと言えば、地域を豪華な車で走るパレードではないでしょうか。

カジマヤーの飾り物

「カジマヤー」とは「風車」…、97歳になって子どもの頃に戻る意味合いで、風車を床の間やパレードの車…、あらゆるところに飾ります。

その他にご自宅の床の間では、88歳のトーカチユーエーと同じく、年齢に掛けたお米粒をいっぱいに飾ってください。

【 カジマヤー、床の間のお飾り 】

・ お米を九升七合
・ お米に差すカジマヤー(風車)

※ カジマヤーは九本と言う方も多くいますが、実際にお祝いに行くと、いっぱい差しているお家が多いです♪

…また、カジマヤーユーエーを祝いに来てくださった方々へも、カジマヤー(風車)を配る家も多いので、その場合には皆に配る用も多めに用意をします。

家でのお飾りはこれでOKなのですが、97歳という長寿を祝うカジマヤーユーエーでは、飾り花などで華やかに着飾った車でパレードをする集落も多いです。

普通の車だったり、華やかなトラックの荷台に乗って走ったり…、ここでも人々がお祝いに駆け付け、握手やカジマヤーで盛り上がります。

お祝いに駆け付けた人々は、長寿にあやかることができると言われてきました。

カジマヤーの衣装

カジマヤーユーエーでは、主役のおじぃおばぁは華やかに着飾ります。特におばぁが着飾る様子は可愛い♪

【 カジマヤーユーエーの衣装 】

・ おじぃ … 帽子にちゃんちゃんこが定番、赤に金の刺繍が施された衣装が多いですが、金色や青など…さまざまにあります。

・ おばぁ … 赤い着物に赤い頭飾りが定番、中の着物はさまざまですが…、黄色い紅型や青い衣装が多いでしょうか。

カジマヤーユーエー、家庭でのお供え物

沖縄の御願(拝み)では、お供え物を「ウサギムン」と言いますが、カジマヤーユーエーでのヒヌカン(火の神)、お仏壇へのウサギムンはコチラです。

【 カジマヤーユーエーでのウサギムン 】

① ヒヌカン(火の神) …

日ごろのお供え物(供え葉・水・塩)の他、対の徳利の中央に盃のお酒、ウチャヌク(※1)三つ、赤ウブク(※2)三膳。

② お仏壇 …

日ごろのお供え物(供え花・対のお茶)の他に、対の赤ウブク(二膳)、対のウチャヌク(二つ)、お膳に対の徳利の中央に盃一杯のお酒、対の花米(※3)と中央に洗い米(※4)

…以上です。

絵を参考に供えてみてください。

※1) ウチャヌク … もち粉で作った白い餅の三段重ね
※2) 赤ウブク … お赤飯などの赤いご飯
※3) 花米 … なにもしていないお米粒
※4) 洗い米 … 米粒を7回すすいだもの

赤ウブクは我が家では「黒米」などを入れて炊いています♪拝するヒラウコーは、ヒヌカンはタヒラ半(二枚と半分=日本線香12本と3本)、お仏壇へはタヒラ(二枚=日本線香12本)です。

神様へカジマヤーの報告

ウサギムンを供えたら、ヒヌカン(火の神)と御先祖様へカジマヤーの報告をしつつ、感謝を込めて手を合わせてください。

【 神様へカジマヤーユーエーのご報告 】

☆ 拝みの順番は他の行事と同じく、①ヒヌカン→②お仏壇です。

「本日はカジマヤーのお祝いの日でございます。

ヒヌカンガナシー、ウヤフジガナシー(※5)のお蔭様で、今日の良き日を迎えることができました。」

「どうぞこれからもお守りくださり、クァッウマガー(子孫)皆、健やかに元気に過ごせますように…、

ミーマンティ ウタビミスーリー ウートゥートゥー(※6)」

(※5)ヒヌカンガナシー、ウヤフジガナシー … 「ガナシー」は神様への敬称ですので、「ヒヌカン様、御先祖様」と言っています。

(※6)ミーマンティ ウタビミスーリー ウートゥートゥーは、「見守っていてください。」の意味合いです。「ウートゥートゥー」は沖縄で拝みの時に言う定番の言葉となります。

ありがとう

いかがでしたでしょうか、今日は毎年旧暦九月七日、新暦では2018年10月15日(月)に行う沖縄で行う97歳の年祝い(トゥシビー祝い)、家族の進め方をお伝えしました。

集落行事も大切ですが、神様へも長寿のお見守りに感謝し、丁寧に拝みを捧げたいですよね。

その昔には「模擬葬式」も行っていたと言うカジマヤーユーエー、その豆知識もまたお伝えしますので、どうぞ楽しみにしていてください♪

まとめ

家族が行うカジマヤーの拝み方

・旧暦9月7日、97歳の年祝いがカジマヤー
・新暦2018年は10月15日に当たる
・お飾りは9升7合のお米に差した風車
・装飾した車で集落を走る地域も多い
・ヒヌカンへは酒、赤飯三膳、ウチャヌク三膳
・お仏壇へは酒、赤飯二膳、ウチャヌク二膳
・神様へ報告して感謝を捧げる