あまがしは夏の沖縄、定番おやつ☆お家で作るレシピ

あまがしは夏の沖縄、定番おやつ☆お家で作るレシピ

あまがしは沖縄で今も愛される、昔ながらの夏のおやつですよね。沖縄県内では、多くのお店でかき氷や白玉団子でアレンジされた、あまがしを販売している様子が伺えます。

この沖縄の定番おやつ「あまがし」ですが、本州の子どもの日に当たる「グングァッチグニチ(五月五日)」の御願行事では、ヒヌカンとお仏壇にお供えをするのが習わしです。

そこで今日は、沖縄家庭の定番おやつ「あまがし」の作り方をお伝えします。ぜひ参考にして、子どもの厄払いをしてください♪

あまがしは夏の沖縄、定番おやつ☆
お家で作るレシピ

グングァッチグニチのお供え物

「グングァッチグニチ」は漢字で書くと「五月五日」、本州の子どもの日に当たる行事です。

ただ本州では新暦5月5日に行うのに対し、沖縄では旧暦5月5日(新暦2019年では6月7日)に祈願をします。

【 あまがしはグングァッチグニチの「厄払い」 】

★ 本州でも伝わるように、小豆は「赤」の色合いもあり、厄払いができるとされてきました。また「子どもの健康祈願」から、子ども達が喜ぶあまがしを供えるとされています。

・ また、この日にはあまがしと共に、菖蒲の葉をお匙にこしらえて添えるのが習わしです。菖蒲の葉は強いクセのある香りがしますから、これが悪疫祓いになります。

菖蒲の葉はウサギムン(お供え物)だけではなく、門などの軒先に差したり置いたりして、お祓いもします。菖蒲がない場合には、匂いの強い薬草、フーチバー(よもぎ)などでも問題ありません。(フーチバーは柔いですが…)

稲穂が実りの時期を迎え、旧暦5月15日には稲穂祭の「五月ウマチー」が行われるこの時期は、その昔の農耕時代の沖縄にとっては大切な時期だったこともあって、この時期に悪疫祓いの祈願をしました♪

昔ながらのあまがしの作り方

沖縄ではあまがしは小豆の他、金時豆や緑豆(オーマーミー)などを用意する家庭も多く、押し麦が入っているあまがしも多いです。

【 昔ながらの沖縄あまがしレシピ 】

★ 材料 ★

・ 小豆 … 1カップ(緑豆や金時豆でも可)
・ 押し麦 … 半カップ~1カップ

《 黒糖たれ 》

・ 卵白 … 一個分
・ 黒砂糖 … 180g
・ 水 … 1カップ半ほど

《 その他 》

・ 煮水 … 7~8カップ
・ 塩 … 適量

★ 作り方 ★

① 下準備です。小豆や緑豆などはまず洗い、5時間ほど水に浸けながら柔らかくします。

② 押し麦は軽く洗ったら、鍋に入れ、ひたひたの水で煮てください。

③ 《黒糖たれ》を作ります。黒糖を1カップ半ほどの水でグツグツと煮たら、卵白で灰汁取りです。(卵白を煮立った鍋に入れたら、灰汁がくっつくので、ザルで漉してください。)

④ 小豆を煮て行きます。鍋いっぱいの水で煮立つまで強火に掛け、ぐつぐつしたら煮汁をゆでこぼします。これを数回繰り返してください。

⑤ 最後に新しい水で煮立たせたら、一時間掛けてじっくり煮詰めます。

⑥ 充分に柔らかくなるほど煮詰まったら、②の押し麦を鍋に加え、弱火で半時(30分)ほど丁寧に煮てください。

⑦ 良く煮詰まって濃密になってきた頃に、③の《黒糖たれ》を鍋に加えます。

⑧ さらに数分(10分弱)煮詰め混ぜたら、あまがしの完成♪

…ヒヌカンやお仏壇へのウサギムン(お供え物)にはアレンジはいらないので、これを器に盛って供えてください。

前述したように、膳に器を配膳したら、菖蒲でこしらえたお匙を添えて供えます。

時短♪圧力鍋で作るあまがしレシピ

昔ながらのあまがしレシピと言えば、上記のような前日から水に浸けて作るものですが、今は圧力鍋で時短をする家庭も多いですよね。

「コトコト煮る」のがあまがしに限らず、小豆の醍醐味ですが、安全で手軽な圧力鍋に頼ると、グンと楽チンになります。

【 圧力鍋で作る、あまがしレシピ 】

★ 材料 ★

・ 小豆 … 1カップ
・ 押し麦 … 半カップ~1カップ

・ 水 … 5カップ

・ 砂糖(黒糖粉末など) … 100~150gほど
・ 塩 … ひとつまみ(適量)

★ 作り方 ★

① 押し麦はサッと洗ってザルに上げてください。続いて小豆も洗って、小豆は圧力鍋に置いておきます。

② 小豆の灰汁取りです。圧力鍋に洗った小豆を入れたら、蓋は外したまま火に掛けてください。グツグツしてからも5分ほど火に掛けたら、ザルに取ります

③ 再び分量の水を圧力鍋に入れ、②の小豆を入れたら、圧力鍋の蓋は閉めて火を付けます。

④ 圧力鍋の圧を確認できたら、今度は圧が落ち着くまでは火を止めて休ませてください。

⑤ しっかり圧が落ちるのを見計らい、分量の砂糖を入れ、塩をひとつまみ振り掛けます。

⑥ ⑤の砂糖は弱火で煮詰めながら溶かし、しっかりと砂糖が溶けたら一度火を止め、冷ましながら味を落ち着かせたら完成です♪

沖縄のあまがしでは小豆だけではなく、金時豆などを用いる家庭も多いdすよね。お砂糖も黒糖の他、きび砂糖なども優しいお味に仕上がります(*^_^*)

 
 

いかがでしたでしょうか、今日は沖縄では昔から続く、伝統的なおやつ菓子「あまがし」の作り方をお伝えしました。

今回は、全国的にも厄払いの意味合いがあるとされる小豆を用いたレシピでしたが、文中でもお伝えしたように、他のお豆さんでも代用できます。

文中にありました「緑豆(オーマーミー)」はもともと柔らかいので、時短になりますし、「台湾っぽい♪」なんて感想も聞こえました。

この他にも冒頭でお伝えしたように、沖縄では金時豆のあまがしも人気があります。沖縄県のスーパーで市販されているあまがしも、金時豆がありますよね。

作ったあまがしは、かき氷と一緒にいただいたり、白玉粉で作った白玉団子に掛けていただくことも多いです♪ぜひ、本記事を参考に、手作りあまがしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

まとめ

五月五日のお供え物、あまがしの作り方

・あまがしは厄払いとして供えられた
・お供えでは菖蒲の葉の匙を添える
・小豆や緑豆、金時豆と押し麦を使う
・小豆などの豆は五時間水に浸けておく
・小豆の茹で汁は何度か茹でこぼす
・黒糖と水で煮詰めたら、卵白で灰汁を取る
・じっくり煮詰めたら、押し麦、黒糖たれを入れる
・圧力鍋を使うと時短ができる
・あまがしはかき氷や白玉団子とも相性◎