ウフトゥシビーの拝み方☆本州とは違う沖縄の『厄年』

ウフトゥシビーの拝み方☆本州とは違う沖縄の『厄年』

「ウフトゥシビー」は、沖縄の厄年に行う厄払いの拝みです。とは言っても、沖縄の厄年は全国的な数え方とは違いますよね。

沖縄では12年の年回り毎にウフトゥシビーが訪れますから、自分の干支に当たる年回りが「厄年」となります。新暦2019年は亥年ですから、厄年も亥の人々です。

ウフトゥシビーの拝みは、(97歳のカジマヤーユーエーを除いて)旧正月明けの初めての「亥の干支日」に行います。「亥の干支日って?」と言う方も多いですよね。

そこで今日は、沖縄の厄年に行う厄払いの拝み、「ウフトゥシビーの拝み方」をお伝えします。

ウフトゥシビーの拝み方☆
本州とは違う沖縄の『厄年』

沖縄の「トゥシビー」と拝み方

「トゥシビー」を漢字で書くと「年目」、年回りを差しますが、厄年に当たらない通年の厄払いの拝みを「マドゥトゥシビー」と言います。この拝み方は昨日の記事でお伝えしました。

(※「マドゥトゥシビーの拝み方☆旧暦1月2日からの厄払い」をご参照ください♪)

一方、ウフトゥシビーは冒頭でお伝えしたように、12年に一度の年回りで訪れる、沖縄の厄年です。

【 ウフトゥシビーに当たる人々 】

★ ですから数えでは、13歳、25歳、37歳、49歳、61歳、73歳、85歳、97歳となりますが、初めてのウフトゥシビーである13歳と61歳以上は、お祝いの意味合いが強くなります。

・ 特に13歳は「十三祝い」と呼ばれ、昔は成人式の意味合いも強くありました。今でも沖縄では十三祝いは馴染みがありますよね。また97歳の「カジマヤー(風車)ユーエー」も現代も続く行事です。

沖縄では十三祝いには全国的な七五三のように、家族や本人の写真を撮ることが恒例行事となっていますし、97歳には地域によっては、地域で集落を豪華な車で走るパレードが行われるほどです。

ただし97歳のお祝い行事だけは、旧暦の九月七日に行います。十三祝いもお祝いはするものの、厄払いとして、今回お伝えする拝みは行う家庭も多くあります。

ウフトゥシビーを拝む「干支日」とは

現代では全国的には知る方も少なくなりましたが、実は暦には干支が割り当てられています(昨日もお伝えしました♪)。十二の干支が毎日繰り返し当てられていて、沖縄カレンダーでは、良く見ることができるのではないでしょうか。

【 ウフトゥシビーを拝む日 】

★ ウフトゥシビーを拝む日は、旧正月明けに初めて訪れるその年の「干支日」…、つまり、厄年本人の干支の日です。

・ 新暦2019年は2月7日が亥の干支日に当たり、旧暦1月3日です。

ウフトゥシビーの拝みは、通年のマドゥトゥシビーとはウサギムン(お供え物)から変わります。準備をするなら「ウチャヌク」と「お米」、お酒を用意してください。

ウフトゥシビーのウサギムン(お供え物)

ウフトゥシビーの日はヒヌカンとお仏壇の二か所にウサギムン(お供え物)を捧げてください。マドゥトゥシビーでは赤飯でしたが(ヒヌカン三膳、お仏壇二膳)、ウフトゥシビーは違います。

【 ウフトゥシビーのウサギムン(お供え物) 】

① ヒヌカン(火の神) …

・ 基本のお供え物である、ミジトゥ(水)と塩、供え葉・
・ お酒(一対の徳利の中央に盃についだお酒)
・ お米(花米を左右に一対)
・ 左右の花米の中央に洗い米(七回水ですすいだお米)
・ ウチャヌク三セット
・ 果物の盛り合わせ

… です。

② お仏壇(祖霊)

・ 基本のお供え、一対のウチャトゥ(お茶)、左右一対の供え花
・ お酒(盃に一杯のお酒)
・ 左右一対のウチャヌク
・ ウチャワキ(おかずの盛り合わせ)

※ ウチャワキ(お茶脇)のおかずには、お箸を添えてください。

以上です。ウチャワキとは白餅を三段に重ねたウサギムン(お供え物)で、スーパーなどで販売をしていますが、自分達で作る場合には、もち粉を蒸して作ります。

花米は何もしていないお米で、洗い米は七回すすぐだけです。ウチャワキ(お茶脇=おかず)は、お祝いの意味合いが強いウフトゥシビーでは、ハレのおかずを用意してください。

【 お祝いのウフトゥシビー、ハレのおかず 】

★ 「ハレのおかず」とは、お正月などおめでたい日に用意する、縁起の良い御馳走です。

・ 豚料理も御馳走ですし、「よろこぶ=よろ昆布」と掛けてクーブイリチー(昆布炒め)や、昔から「御馳走のお汁」として用意されるイナムドゥチ(猪もどき)などがあります。

旧正月はおめでたいですよね。ですから先日お伝えしたような、旧正月レシピも有効です。何品かを取り分けて供え、家族でもウサンデー(下して)楽しんでいただいてください。

長寿を祝うウフトゥシビーでは、より長生きを祈願する意味合いで、しばしば桃の漬物「ムム(桃=百)」や、「ルクジュウ(六十)」と呼ばれる薄い焼き豆腐料理を二枚も振舞われます。

「ルクジュウ(六十)」は、60(六十)×2=120(歳まで長生きする)として、二枚セットです(*^_^*)

ウフトゥシビーの拝み方

「拝み方」と言っても、ウサギムン(お供え物)を供えて手を合わせ、厄災を避け、跳ね除けるように祈願するだけです♪

【 ウフトゥシビーの拝み方 】

★ マドゥトゥシビーと同じく、ウフトゥシビーでも本人以外の家族が拝みを捧げます。

① 厄年に当たる家族の氏名をお伝えします。

「ウートゥートゥー、ヒヌカン(ウヤフジ)ガナシー、本日は亥の日でございます。亥年、○○○○(厄年の家族の氏名)の厄払いの拝みをさせてください。」

② この一年の厄災を避け、跳ね除けることができるよう、御加護を祈願してください。

…拝みの言葉は内容が合っていれば、自分の言葉で問題はありません。(現代語でも大丈夫です。)

 
 

いかがでしたでしょうか、今日は沖縄の「厄年」ウフトゥシビーと、厄年の厄払いの拝み方をお伝えしました。

今年(新暦2019年)は旧暦1月3日がウフトゥシビーの干支日(亥の日)、新暦2019年では2月7日です。詳細をお伝えするのがすっかりギリギリ…、当日の朝になってしまいました…。

ただ、必要なウサギムン(お供え物)も、沖縄では割とすぐに手に入るものばかりですので、特に厄年に当たる方はぜひ、ヒヌカンとお仏壇へ拝んでみてはいかがでしょうか。

厄払いの参拝を行う日は、今日にこだわらないご家庭が多いです。

まとめ

ウフトゥシビーの拝み方

・沖縄では12年毎に厄年が来る
・そのため、自分の干支の年が厄年
・13歳、61歳以上はお祝いの意味合いが強い
・ヒヌカンにはお米と果物、ウチャヌク
・お仏壇にはウチャヌクと果物、おかず
・本人以外の家族が厄払いをする
・厄年の家族の氏名を告げ、厄払いを祈願する